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ちょこっと撮影テクニック

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番外編 - 構図を含めた実践

このページでは、構図に重点を置いてどのような表現の仕方があるのかをわたしの経験に基づいてお話ししていきます。ちょうど今回は、一つの被写体をいろんな角度・構図で撮影した写真が残っていたので、それらを使って視覚的に分かりやすく解説します。当然ながら今までにお話しした「ちょこっとテクニック」をいくつか使っているので、どのように活かされているのかを見ながら読んでいただくと、撮影しているときの様子がイメージできると思います。少しでもみなさんの参考になれば幸いです。

サンプル写真1
【1枚目】
・露出時間(シャッタースピード)=1/250秒
・レンズF値(絞り値)=F3.7
・レンズの焦点距離=27.30mm(ズーム倍率 約3倍)
・ホワイトバランス=SUNNY(晴天モード)
・フォーカスモード=AF-S(オートフォーカス)

この花は大阪市立長居植物園で見かけた「城ヶ崎」という紫陽花です。これまで紫陽花にこのような品種があることを知らなかったせいもあって、ピンク色をしたこの可愛い花がとても印象的に映りました。とっさにわたしは「この花をなんとしてでもキレイに撮ってやりたい」と思いつつカメラのファインダー越しにこの花をとらえてみました。まず最初に撮ったのは次の写真です。

サンプル写真2
【2枚目】
・露出時間(シャッタースピード)=1/125秒
・レンズF値(絞り値)=F3.7
・レンズの焦点距離=29.50mm(ズーム倍率 約3.3倍)
・ホワイトバランス=SUNNY(晴天モード)
・フォーカスモード=MANUAL(マニュアルフォーカス)
・マニュアルフォーカス距離(被写体までの距離)=16センチ
・マクロ撮影

1枚目の写真と見比べてみると、どの方向からどの角度でとらえたかが分かると思います。手前の花を正面に置いて、花の高さに合わせてカメラを構え、やや右上がりに角度をつけて撮影しています。フォトギャラリーを見ていただくと分かると思いますが、わたしがよく使う構図の一つです。撮影情報を見てみると、ズーム倍率が約3.3倍で被写体までの距離が16センチとなっています。カメラの説明書によると、標準状態での撮影可能距離が最短で50センチということなので、この場合はマクロ機能を使って撮影していることが分かります。背景が適度にボケて被写体がクッキリ浮かび上がっていますね。この写真を撮ったとき、手前の花のピンク色がとても美しいと感じたので更に次のような写真を撮ってみました。

サンプル写真3
【3枚目】
・露出時間(シャッタースピード)=1/125秒
・レンズF値(絞り値)=F3.7
・レンズの焦点距離=29.50mm(ズーム倍率 約3.3倍)
・ホワイトバランス=SUNNY(晴天モード)
・フォーカスモード=MANUAL(マニュアルフォーカス)
・マニュアルフォーカス距離(被写体までの距離)=7センチ
・マクロ撮影

もうお分かりですね。立つ位置を被写体の左側に移動して、手前の花をほぼ真上から狙ってカメラを縦に構えて撮影しています。背景は全く何もなく、ただ暗闇があるだけです。しかし、実際は暗闇ではありません。再び1枚目の写真を見ていただくと分かりますが、右下に黒く写った日陰があります。その日陰をバックにして写すとこのような感じの写真に仕上がるわけです。わたしはこの構図もよく使うのですが、こうすることで美しい被写体をより鮮明に浮かび上がらせることができるのです。これはこれでとても美しいのですが、やはり背景が黒いと優しい雰囲気が出てきません。そこで次のような写真を撮ってみました。

サンプル写真4
【4枚目】
・露出時間(シャッタースピード)=1/125秒
・レンズF値(絞り値)=F3.7
・レンズの焦点距離=27.30mm(ズーム倍率 約3倍)
・ホワイトバランス=SUNNY(晴天モード)
・フォーカスモード=MANUAL(マニュアルフォーカス)
・マニュアルフォーカス距離(被写体までの距離)=5センチ
・マクロ撮影

カメラの高さをグンと下げて花と同じ高さに構えて撮影した写真です。背景が黒から緑に変化しました。ちょうどこの花の向こう側には別の種類の紫陽花がたくさん植えてあり、その紫陽花の葉っぱが太陽の日差しを受けて緑色の光を発していたのです。この写真には葉っぱの姿はなく、ただ優しい緑色があるだけのように見えますね。これは絞り値を開放にして、光学ズームとマクロ機能を合わせて撮影することで、このような感じの写真に仕上がるわけです。この写真を撮影したとき、一番奥の花に緑色の丸い玉状の光が目に止まったので、今度はそれにフォーカスを当てて次のような写真を撮ってみました。

サンプル写真5
【5枚目】
・露出時間(シャッタースピード)=1/125秒
・レンズF値(絞り値)=F3.7
・レンズの焦点距離=27.30mm(ズーム倍率 約3倍)
・ホワイトバランス=SUNNY(晴天モード)
・フォーカスモード=MANUAL(マニュアルフォーカス)
・マニュアルフォーカス距離(被写体までの距離)=9センチ
・マクロ撮影

4枚目の写真と見比べてください。構図も角度も焦点距離も一緒です。違うのはただ一つ。手前の花にピントを合わせていたものを後ろの花にピントを合わせるようにフォーカス距離を調整しただけです。じつは、このような表現をあまり使うことがなかったのですが、後ろに見える緑色の光の玉が気になったので今回は試しに撮ってみたしだいです。手前の花が「前ボケ」となり主役から脇役へ変化しています。さらに後方では、葉っぱに反射する太陽の光が丸い玉になって天からたくさん舞い降りているように見えます。これを「丸ボケ」と言うのだそうです。際立って明るく写る緑色の光の玉が、奥の花に吸い込まれているように見えますね。とても印象的な作品に仕上がったと思います。

以上、ここまでいろんなことを書いてきましたが、なんとなくイメージがつかめたでしょうか。ここには技術的なことをあまり書いていませんが、一番のポイントは「どこに何を感じて、どのように表現したいのか」が大切なんだろうと思うのです。よく知人から「どうすればこのように撮れるの?」と聞かれることがあります。その時はいつも「ただ感じたものをそのまま撮っているだけ」と答えます。聞く人によってはいじわるな答え方だと思うかも知れませんが(笑)このページでお話ししたことを言葉で伝えるのはとても難しくたいへんなことなのです。また技術的なことだけを伝えたとしても、おそらく聞いている人にはピンとこないでしょうし…。このコーナーで解説してきたちょっとしたテクニックを一つずつ実際に試してみて、写真にどのような変化が表れたのかを体感的に覚えていくこと。そうやって身についたものは、いちいち頭で考えなくても撮影シーンに合わせて自然に調整できるようになるはずです。カメラの性能を全て使い果たすくらいの気持ちでいろんなことに挑戦していきましょう。そうしているうちに必ず新しい感動や喜びを得ることができます。さぁ、カメラを持って出かけましょう!

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